~ お子さん、そしてご両親のお気持ちは、
  真っ直ぐ受験に向いていますか? ~

塾に通われているご家庭で一番怖いのは、 いつのまにか塾でのテストや模試の点数を上げることが至上命令となり、 その点数の上がり下がりに一喜一憂する状態に陥ることです。

「解答欄は全部埋めなさい」
「わからない問題でもそれらしい適当な数字を書いておきなさい」
「選択問題はわからなくても何か選んで記入しなさい」
なんてお子さんに仰っていませんか?(そうけしかけている塾の先生もいるようですが…)
テストや模擬試験の目的は、その時々のお子さんの理解力を見極めることにあります。
理解不足の部分を浮かび上がらせ、その後の学習に指針を与えてくれる貴重なチャンスなのです。

偏差値を見て志望校の合格可能性を計るものではありません

テスト、テストと追い立てられるうちに、 どうしても本来の目的を忘れて目先の点数だけに目がいきがちになりますよね。
点数が高ければやはり気持ちがいい、適当に書いてでも3点、5点と点数を上げたいというのが人情ですが、 そこをなんとか抑えてほしいのです。

前日の一夜漬けなどもっての外です。


先ず、ご両親が「弱点を見つけるための絶好の機会」とテストに対する考え方を正しく持って、 いい点数を取らないと叱られる…というお子さんのプレッシャーを無くしてあげてください。
そして、なにより、近い将来の大きな目標である 中学受験合格のための大切なステップなのだという意識を持たせてあげてください。
そうすると、受験後のケアが大切になるわけですね。
家庭教師の力を発揮する場所は正にそこにあります。

単なる問題解説をするのではありませんよ。
解答用紙よりも問題用紙の書き込みこそが私(副代表)にとっての大切な情報源となります。

・ 何をどう考えどんな筋道をたどったか。
・ どこまで分かり、何につまずいたのか。

それらを見極めて正しい理解に導く。
類題を用意して習熟させる。

これを実行するためには、まず試験での余白の使い方、書き方から指導する必要がありますね。
塾では出来ないことです。
そしてこれは実際の中学受験ではもちろん、その後に控える無数の試験でも生きる大切な力となります。
算数・理科を教える者から見て、テストや模擬試験の弊害を一つ…

実際の中学受験の解答用紙の解答欄は算数も理科も [   km] のように単位が書き込まれているものが大半です。
ですから、それを模する模擬試験も同様な解答欄を用意するわけです。

その結果、単位に無頓着な生徒が出来上がる…。
単位や次元に対する感覚が育たない。

常に意識させ、実はとても大切なものなのだと気付かせるのも、やはり私(副代表)の役目なのです。
スポーツに例えれば、日ごろの学習はトレーニング、 テストや模試は「練習試合」、 中学受験は「本試合」です。
試合で実践することを前提として、実戦さながらのトレーニングをするのはあたりまえ。

でもこれが日ごろの学習と模試となると全くの別物になっているお子さんが非常に多い。
普段のノートの使い方と模試での途中計算を見ると全く違う。
左から右、上から下という至極あたりまえであるはずの書き方が、模試になるとメチャクチャになる。
計算が、余白のあちらこちらに散らばり、「この続きはどこにあるの?」なんてよく生徒に聞いたりします。

先ず「基本動作」を身に付けること。
生徒のすぐ横にいるからこそ指摘できることが沢山あります。
算数・理科の解説・解法の伝授はあたりまえ。
それ以前の基本動作、それ以降の中学高校での勉学の礎となる「勉強の仕方・楽しみ方」を教えるのが 家庭教師の責務です。

中学受験は目的地ではなく、お子さんにとっては、合格して、そこがスタート地点になるはずです。
人生初期の一つの山場であることは間違いありません。
テストの点数、偏差値等、外的な要因に惑わされず、一緒に受験・合格だけを見据えてがんばりましょう。