~ 跋扈する「偏差値錬金術師」たち ~

 受験の本質は単純。真実は明快。 この単純明快さが入試という点取りゲームの真骨頂であり、ある意味爽快というべきです。 それなのに意図的に複雑化したり、本質を歪めたりする「偏差値錬金術」が横行する。 一回性の公開テスト(模試)の偏差値が、トータルで何百回性の各学校それぞれの入試結果と相関可能だと信じ込ませる。 母集団次第でどのようにでも変成する偏差値を都合よく取り出しては各学校に振り分けて序列化する。 序列化した学校に序列化した受験生を振り分けて単純再生産を繰り返す。これで受験産業は安泰。
 学校側も学校側で、入試日変更や複数回入試、さらには午後入試とやらで上位層を引っ張り出し、 受験後は退出してもらって、偏差値上昇という置き土産を有り難く頂戴する。 「偏差値詐欺」が跡を絶たないのは、受験産業と学校側双方に旨味があるから。偏差値が学校評価そのものへ、獲得偏差値が人物評価そのものへと変質・変容したら、偏差値人間ばかりが増えて世も末となるでしょう。偏差値を錬金術師たちの「賢者の石」ならぬ「愚者の石」にしてはなりません。

~ 塾と講師と生徒の三位一体の「ガラパゴス化」 ~

 「門」にとっては偏差値は無用。この世から偏差値が消えても、私共は何の痛痒も感じません。 入試問題と入試結果データ(受験者数、合格者数、正直な平均点等々)さえ手に入れば、それだけで十分。 入試問題だけでも大丈夫です(慶應みたいに)。困るのは塾ですよね。 何といっても塾産業は「偏差値縛り」と「偏差値輪切り」でシステムが成り立っているわけですから。 こんなのは、わが国だけの現象です。何の淘汰も受けない塾の「ガラパゴス化」です。
 そして、塾の「ガラパゴス化」は当然ながら幼き受験生たちの「ガラパゴス化」を招きます。 外部から遮断された塾内環境が彼らの閉ざされた情報世界ですから、 偏差値教信者の「ガラパゴス講師」たちが受験生たちに操作情報を吹き込み支配することなど、 赤子の手を捻るようなものです。あわれ、ミニ信者たちの誕生です。  

~ 塾の「過去問指導」の危うさと滑稽さ ~

 トップ校や難関校を目指す数多くの受験生を擁する大手S塾であれば、 1校ごとに過去問対策のクラス編成を実施することは可能でしょうが、ほとんどの塾そうはいきません。 同じようなレベルで類似の傾向、出題が見られる(嘘)と称して、複数の学校を1つのクラスに放り込み、 受験もしない学校の過去問を無頓着に平然と無理無体にやらせる現状って、一体何なんでしょうか。 何回かの授業で1回しか志望校の出番が回ってこない。これって、相当悪質な詐欺行為ですよね。 授業料払っているし。自分でせっせと過去問演習するしか自衛策はありませんね。 まあ、そこで「門」の出番になるわけですが。
 また、こんな例もありました。過去問演習と称して、生徒それぞれに受験予定校の過去問集を持ち込ませ、 授業開始から時間を計って過去問を解かせ、終わったら隣の子と答案用紙を交換し、答え合わせをさせておしまい。 これが過去問指導の時間だそうです。E塾に通う生徒の話でした。
 あと、過去問をやるのは12月からでいいと虚言を弄する塾関係者もいましたね。 私(代表)なんか、5年生でも易しめの過去問(国語)を解かせて、出来不出来に拘らず一緒になって楽しんでいましたけど。 過去問を始める時期を遅らせる事情がありそうです。普通に秋口から始めると、 仕上がりが悪い(塾のせい)のがバレてしまってまずいのか、冬期講習目前まで事態の深刻さを先送りして、 事態を知られたところで逃げ場のない状況に囲い込み、塾主導(塾都合)で偏差値輪切りの受験校選びを徹底する策略なのか、 いずれにせよ尋常ではないですね。
 ともあれ、塾に出来ることには限界があることは事実ですし、 これは当たり前のことで百も承知であるとした上で、自衛手段を講ずることが何より大事かと思います。 「塾ファースト」ではなく、「受験生ファースト」が至極当然であることをお忘れにならないようお祈りしております。

~「職業家庭教師」のささやかな自負 ~

 私共「門」の髙橋・井戸の両名は、いつでもご父母の皆様に私共の仕事振りをご覧頂きたく、 授業参加をお勧めし、提唱しております。
 職人は「腕一本脛一本」で他に頼みとするものはありません。 腕前を評価されて初めて仕事が成り立つ、極めて黒白鮮明な稼業であります。 腕を認められてなんぼの世界ですから、受験指導・過去問指導の 本当の本当を切実に「見える化」しなければなりません。 授業中でも授業後でも、質疑応答や意見交換をしながら「見える化」を楽しんで頂けたら、 受験職人冥利これに過ぎるものはありません。
 でも、本当の腕とは、結果からの再評価なんですね。結果は見たくとも見えません。 合否は先にあります。共に歩むしかありません。私共は共同受験者です。一緒に受験します。 運命共同体として授かった「授験」ですから。

(文責 髙橋)






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